私は、ADHDとASDの両方の特性を持っています。
といっても、こういう分野に興味のない人には、何を言ってるのかわからないですよね?
ADHDについては、ここ数年、著名人の中にADHDを公表されている方が増えてきたという背景もあって知名度もある程度は高いと思っていますが、ASDのほうは「??なにそれ」な人のほうが多いのではないでしょうか。
今回の記事では、ADHDとASDの両方の特性を持つ私の大好物のゲームジャンルである「サバイバルクラフト」について、なぜこのジャンルとADHD特性が相性がよいのかについて私見を述べたいと思います。
ADHDについて
発達障害とは主に大きく3つに大別されると言われています。
- ADHD(注意欠陥・多動性障害)
- ASD(自閉症スペクトラム障害)
- LD(学習障害)
これらは併発することも珍しくないとされ、実際に私はADHDとASDの両方の特性がミックスされた特性を持っています。ですのでまぁ、両方のしんどさがわかるともいえます。
さて今回の記事で取り上げるADHDですが、ADHDがもつ多様な特徴の中でも、「好みのゲーム」に強く関係するのが「報酬系」の考え方だと思っています。
報酬系(の問題)とは、あくまで私個人の場合ですが、以下のような特徴が目立ちます。くどいようですがすべてのADHDに当てはまるわけではありません。
- すぐに報酬(反応といってもいい)が得られないことは長続きしない
- 遠い将来の利益よりも、目の前の小さな報酬を優先しがち
- 脳内でのドーパミン活性が低いため、刺激的な体験を求める傾向が強い
- 長期的な目標や将来的な報酬に対するモチベーションが低い
- 行動や努力に対してすぐに結果が見える状況でないと、集中力や意欲が続きにくい
かんたんな言葉でまとめると、飽きっぽく、目先の刺激に飛びつきやすく、長期的な計画を立てて動くのが苦手、と言った感じですね。
報酬系とサバイバルクラフト
「サバイバルクラフト」といえば「マインクラフト」がおそらく最も有名ですね。多様なプラットフォームに移植され、世界中で膨大な数の人に愛されている超有名な作品です。
私にとってマインクラフトは、もちろん大好きなゲームの一つです。さらにこのサバイバルクラフトというジャンルなら大抵のゲームは好んでプレイします。
その理由は、
- どんな形であれすぐに世界にかかわることができる
- 些細なことであれ、かかわりの結果としてすぐに世界が変化する
にあると思っています。
マインクラフトでは、その時の気分に応じて、何をやるかはプレイヤーの自由です。
- 今日は家を建てよう
- 今日は木材を集めよう
- 木材集めに飽きたから冒険に出よう
- 今日はつるはしをたくさん作ろう
何をやってもいいし、あるいは何もせずに自分が立てた家をぼーっと眺めるもよし。
心のままにブロックを一つだけ設置しただけでも、そのぶん世界は変化する。すぐに、即座に。自分の行動の結果として確認できる。
この特徴が、ADHD特性を持つ私の欲求をぞんぶんに満たしてくれる、というわけです。
いっぽう、余談ですがいわゆる「和ゲー1」は、こうしたデザインになっている作品は比較的少ないと思っています。和ゲーでは注ぎ込んだリソース(努力)と、その見返りとして与えられる報酬は、人為的・数値的に、といえばいいのか、とにかく厳密に管理されています。
「このレベルの強敵を倒したのだから、報酬はこれくらいだろう」
と、厳密に仕様として堅守されている、という感じですね。そこには明確な「制作者の意志」を感じます。
これは「オープンワールドの歴史に残る名作」と評価され、一本道で自由度の低いゲームデザインが多いとされる和ゲーの中でも最高度の自由度を誇り、世界中のゲーム開発者・プレイヤーに多大な影響を与えたであろう「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(以下、ゼルダBOTW)」においても、私は同様に「制作者の意図」を見ました。
これはあくまで個人の好みとして述べているのですが、私はゼルダBOTWは楽しくプレイしましたし、高い評価を受けたことも当然のことだと感じましたが、洋ゲーのサバイバルクラフトか、ゼルダBOTWのどちらが好きか、と問われたら、私は迷わず前者を選びます。
「制作者の意図」は私には少々の、息苦しさを生じさせるのです。
それはサバイバルクラフトというジャンルが、ADHD特性を持つ私の嗜好とベストマッチする、という極めて個人的な感覚に基づくものです。
- 日本製のゲーム ↩︎
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