私はDIY1を趣味としています。
狭いながらもDIY専用スペースを確保しています。以下がその様子です。
今回の記事では、これからDIYをはじめてみたい!」という方向けに、何から揃えていけばいいのかについて、私なりに解説してみたいと思います。
必須レベルで必要なもの
作業台
DIYをするうえで、作業台は必須になります。材料を床の上に起き、いちいち床の上にしゃがみ込んで作業していたのでは、疲労がハンパなく、とてつもなく生産性が下がります。もちろん、できあがったモノの完成度・品質も激下がりします。立ち姿勢で作業ができる作業台は欠かせません。
これは私が自分で作った作業台です。
DIYのために広いスペースを固定的に確保できる方は、最低1200x600mm程度の天板スペースを持つ作業台を確保することをオススメします。
市販品でもいいですが、自分で好きなデザインの作業台を作ることもまた楽しいものですし、DIYの基礎を学んでいくという点でも作業台を自作することは有用です。
コンパクトな折りたたみ作業台
どうしてもスペースが取れない、あるいはDIYの作業を終えたらその都度、片付けなければいけない、という方には、市販されている折りたたみ式のコンパクトな作業台がオススメです。
ソーホースブラケット
あるいは、ソーホースブラケットという商品とホームセンターで安価で入手できる2x42材を組み合わせて使って「ウマ」というものをこしらえることをオススメします。
定規類
定規類も必須です。なければ作業が全く進みません。最初に揃えるのは30cm程度の「さしがね(指矩、曲定規)」がよいかと思います。下の画像の一番上のL型の定規がさしがねです。
さしがね以外にも、画像に写っている「止型スコヤ」や「完全スコヤ」といった定規が存在します。DIYを続けていればおそらく必ず欲しくなると思います。必要だと感じたらその都度、揃えていけばいいでしょう。
加えて、「小物しか作らないよ」という方には不要になる可能性もありますが、1mの直定規も持っておくとなにかと役に立ちます。
手鋸(のこぎり)
手鋸(のこぎり)も必須となります。
「丸ノコやジグソーなどの電動工具を買う予定なんだけど…手鋸って必要なの?」
と思われる方もおられるかも知れませんが、DIYをやっていると「ちょっとした箇所を最少の労力で切る」ニーズが頻出します。
また、「アパート住まいだから大きな音が出る電動工具は使えない」という方は、材料の切断手段は手鋸がメインとなるでしょう。
最初に買う手鋸としては「ゼットソー」がオススメです。
集塵の手段
特に、電動工具を使うなら集塵機はほぼ必須になります。ガレージのような場所でDIY作業専用のスペースを確保できる環境の方なら不要かもしれませんが、私のように集合住宅の一室でDIYを楽しんでいる者にとっては集塵システムは必須です。
DIYで木工作業をしていると、とにかく大量のおがくずが発生します。たとえば丸ノコで材木を切ったときなど、壁一面が真っ黄色になるほど大量のおかくずが壁に付着するほどです。
ですが、このように丸ノコに集塵機を接続してから切断作業をすると、舞い散るおかくずを劇的に減少させることができます(ゼロにはなりません)
電動工具を使わないのであれば、最初のうちは家庭用掃除機で床にたまったおかくずを掃除する、というやり方でもよいかと思います。ただ、掃除機のフィルターはかなりの頻度で交換が必要になるでしょう。
私は、以下のようなサイクロン集塵システムをDIYで自作して活用しています。この作り方についてはまた改めて別の記事でまとめたいと思っています。
電動工具の優先順位
インパクトドライバーまたはドリルドライバー
電動工具については、まず揃えるべきはインパクトドライバー、またはドリルドライバーです。ドリルドライバーのほうが安価で流通している製品が多いと感じます。
DIYをやっていると、木ネジで木材同士を接合する場面が頻繁にありますが(作るものにもよりますが)、基本的に手回しのドライバーでは木材と木材をしっかり接合することはできません。やってみればわかりますが、ネジ一本締めただけで手のひらの痛みや指のだるさに嫌気がさしてしまうはずです。
ですので、まず最初に確保すべきは機械の力でネジを閉めることができる工具、というわけです。
インパクトドライバーと、ドリルドライバーのどちらを選んだらいいか?については、住環境から決めるという考え方もありです。インパクトドライバーは鉄骨を伝わりやすいかなり大きな音を出しますので、住環境によっては使えないかもしれません。その際にはドリルドライバー一択になるかと思います。
丸ノコ
丸ノコは必須ではありませんが、あると劇的にやれることが増えます。同寸法の大量の材をカットするなどといった作業も得意ですし、正しい使い方をすれば手鋸では難しい正確なカットも可能です。
「カットはホームセンターでやってもらうから必要ないよ」
という方はそれでいいと思うのですが、ホームセンターでカットしてもらった材を家に持ち帰ってみたら、指定するカット長さをミスったなどの要因で「長すぎた」といったことはしばしば起こります(うっかりミスが多い私のような人にあるあるです)。
そんな「手鋸でカットするのは骨が折れるし、かといってまたホームセンターに持っていくのも面倒だなぁ」というときに、丸ノコがあると、ちゃちゃっと切ることができます。
最初に購入する丸ノコとしてオススメなのは、私も使ってる「ハイコーキ FC6MA3」です。多くのDIY愛好家に愛用されている入門機の定番です。
その他の電動工具
丸ノコ以外の電動工具については、「こういうことができたらいいな」と感じたときに揃えていけばいいでしょう。
サンダー
サンダーは、主に木材の表面を磨いてニスやオイル仕上げなどの仕上げ前に表面を整えるために使う電動工具です。
「紙やすりじゃだめなの?」
と思った方もおられるでしょう。紙やすりを手掛けすることでも木材の表面を整えることは可能ですが、これもまぁやってみるとわかりますがかなり大変な作業です。腕がパンパンになります(笑)
サンダーは、そんな大変な研磨作業をラクに行うための工具といえます。
サンダーは大きく3種類あり、
- オービタルサンダー
- ランダムサンダー
- ベルトサンダー
の順に、研磨力が強力になります。私は、研磨力としてはちょうど中間のランダムサンダーを汎用的に使っています。「高速回転が怖い」と感じる人は、回転速度調整可能なモデルを選ぶと良いでしょう。
ベルトサンダーは強力すぎて、木材の表面仕上にはあまり使われることはないというイメージです。
トリマー
トリマーは、様々な用途に使うことができる電動工具です。先端のビットを交換することでいろいろな加工ができます。
- 角の面取り
- ならい加工(型通りに切り抜く)
- キーホール加工(時計の裏に空いているあの穴を空けられる)
こんなことができます。ざっくりいうと、必須ではないが作るモノのクオリティを爆上げすることができる電動工具、という感じですね。
トリマーは電源コードが横から出ているものがオススメ
私が使っているトリマーは「リョービ MTR-42」という、入門機の定番とされているトリマーです。
このトリマーの良いところは主に3つ、
- スパナ1本あればビット交換ができる
- 電源コードが本体の横から出ている
- 切込み深さ調整がダイヤルを回すだけでできる
このうち「スパナ1本でビット交換ができる」は非常に便利です。スパナ2本を使わないとビットが交換できないトリマーも多く存在します。
加えて「電源コードが横から出ている」も結構重要なポイント。電源コードが横から出ているモデルは、縦に置くことができますのでビット交換も楽に行えます。以下のように電源コードが底から出ているモデルはこういうことができません。
その他、忘れがちなモノ
ウエス
悪くいえばいわゆるボロキレです。はみ出たボンドを拭き取ったり、塗料の汚れを拭き取ったり、あるいは塗料を染み込ませて木材に塗るなど、必須級です。いちいちティッシュやキッチンペーパーを引っ張り出してくるのはやめましょう(笑)
エプロン
エプロンも必須級です。エプロンをするのとしないのでは、衣服に付着するおかくずの量がかなり違います。作業が終わったらエプロンを外すだけなのでラクですね。なによりエプロンをすると「よし!いいものを作るぞ!」と気持ちがアガります。
サンドペーパー(紙やすり)
小さな箇所の面取り作業にあると便利です。耐水ペーパーなら、オイル仕上げの際の「水研ぎ」にも使えます。サンドペーパーは目の細かさが番手で表されます。まずは#240、#400、#600、#800あたりを常備しておくといいかと思います。
番外編
ご近所付き合い
私を含め、すべての人が「大草原の小さな家」や「北の国から」のような隣家と隔絶された環境で生活しているわけではないですよね。DIYは、とかく大きな音を出しがちな趣味です。せっかく道具を揃えてもご近所から苦情を言われたのではテンションも下がるというものです。
絶対的に正解な解決策はないと思いますが、事前にご近所に「DIYやってるんで、うるさかったら言ってください」などと伝えておくだけで、ぜんぜん違うと個人的には感じます。人は、何をやっているのかわからない騒音が近所から聞こえてくると不安になり、さらに「軽んじられている(ナメられている)と感じたらさらなる怒りを生じるものです。
- Do It Yourself(ドゥ イット ユアセルフ)」の略で、「自分自身でやる」という意味。プロではない人が自分自身で小物や家具を作ったり、壁紙や床の修繕・張り替えを行ったりするなどの活動のことをいう。 ↩︎
- 2インチx4インチの規格材 ↩︎
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